ビットコイン資金洗浄 匿名性の懸念、現実に 本人確認、取引監視など課題 - BIGLOBEニュース
※ソースは産経
匿名性が高いビットコインは、追跡が困難とされ、資金洗浄など犯罪に悪用される可能性が以前から指摘されていた。に始まり、あたかもビットコインはマネロンの温床でありその経路をたどるのは他の財産などと比べると非常に困難である!といった体であいかわらず書かれている。
いや、ちょっと待ってくんない?
現金はマネーロンダリングし難いのか?
そもそも、マネーロンダリングの方法は極めて一般化に近いくらいに常態化している。マネーロンダリングの全て-手口と対策方法-
にも書かれているが、
- 海外の金融機関などを通していくことによって、日本で合法的な資金として使う方法
- 香港の銀行やスイスにあるプライベートバンクなどを用いてマネーロンダリングする
- 多数の銀行の架空名義の口座を転々と移動させる
- カジノにお金を流してロンダリング
- 何かを買って再び売る
- 絶対に当局に対して情報を開示しない(はずの)金融機関を使った手法
そして、これらのマネロンを防ぐ方法で最も効果を上げているとされているのは、
- 新規口座開設時の本人確認
先ほどのカジノへお金を流すなどの方法は当然ながら防げない。
さらにいうなればこんな話もある。
ゲームから仕事紹介サイトまで。オンラインで活性化する「マネーロンダリング」|WIRED.jp
こうした現実を前にして、あたかもビットコインだけが諸悪の根源であるかのような書き方はいただけない。
セキュリティ研究者ジャンルー・リシェの報告書によると、サイバー犯罪者たちはこれまで以上に、マネーロンダリング(資金洗浄)にオンラインゲームやマイクロペイメントを利用しているという。――抜粋
ビットコインはマネロンし辛い
というか、イギリスがこんな発表をしている。ビットコインの資金洗浄リスクは銀行以下と評価、英国政府が発表 | ビットコインの最新情報 BTCN|ビットコインニュース
原文:Government publishes anti-money laundering assessment and commits to action plan
上図はそれぞれの金融機関や暗号通貨がマネロンを含む金融テロリズムを発生させると考えられる危険性をスコア化したものだ。
2015年11月19日時点での評価のため、広く普及し始めた現時点ではもう少し危険度が上がっている可能性は否めないが、現金や銀行に比べて圧倒的に危険性が高いとは言えないだろう。
むしろ、危険性はこうして実際に何件か検挙に至っている以上、他の方法に比べれば低いと考えられるべきだ。
大きい声で叫べばなんでも正義なのか
何にでもいえることだけど、一定の法則性に従って声高に叫ばれると意識が向きやすくなるもんだ。
ビットコインは追跡性が高いから、こうして検挙に至る犯罪もまま起きてくる。しかし、ニュースになって話題になれば、【ビットコイン = マネロン】という図式に世間は染められていくのだ。
かのマウントゴックスだって結局、運営横領しただけの事件だった。
そういう真実が虚構と妄想でぬりかためられていく様は、まさしく某国のロビー活動に通じるものがある。
結局人間が悪いとです
どんなに素晴らしい物も、どんなに素晴らしい思想も、それを取り扱い、解釈し、流用して世間に適用させていく人間次第でどういう風にも変化させてしまえるのはごく当たり前の話。宗教しかり、法律しかり、インターネットもまたしかりだ。
その上で、ビットコインをはじめとした暗号通貨がもたらす金融革命が、あなたにどれほどの利益をもたらすのかを見定めてほしい。
詐欺を前提として開発された暗号通貨なのか仮想通貨なのかデジタルポイントなのか分からない謎の通貨に騙されないように、十分な注意は必要だけど。
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